コラム

脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)はまだ未解明なことが多い!?

脳脊髄液が原因で自律神経失調症の症状が現れる?

脳脊髄液は脳と脊髄を衝撃から守ってくれています。その他に脳に栄養を運んでくれたり、脳から老廃物を運び出してくれたりしています。その脳と脊髄の周りを満たしている髄液が漏れ出して減少することによって、頭痛・めまい・視覚に関する症状・耳鳴り・倦怠感等の自律神経失調症の症状が現れることを脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)と呼ばれています。まだ未解明なことが多いということですが、治療法としましては硬膜外自家血注入療法(ブラッドパッチ療法)があります。ブラッドパッチ療法は髄液が漏出しているところを血液で塞ぐ方法です。

自律神経失調症の症状を改善させると掲げている病院で、このブラッドパッチを経験したことがある方に出会ったことがあります。話を聞いているとブラッドパッチをしたが症状がまだ改善していない為に病院を巡っているという感じでした。その時に脳脊髄液減少症のことを知りまして脳脊髄液の役割等を調べていきました。そこで気になる点がありました。

  • 自律神経失調症の症状とよく似ていること
  • ブラッドパッチ療法を行う病院以外で「脳脊髄液減少症の方来てください」と掲げている様々な治療院があること
  • 脳脊髄液が減少すると自律神経失調症の症状が現れるが、脳脊髄液の循環が滞り溜まった場合でも脳が圧迫されて頭痛等の症状が現れること

ブラッドパッチ療法を行っていませんが「脳脊髄液減少症の方来てください」と掲げている治療院は脳脊髄液が漏れ出して減少しているから症状が現れているのではなく、他の原因があるのではと疑っているように感じます。

私の考えですが、脳脊髄液が減少していることや溜まっていることが症状の原因ではなく、自律神経のバランスの乱れによる症状がある為に脳脊髄液の産生と吸収が乱れているのではないでしょうか。脳室内の脈絡(みゃくらく)(そう)で脳脊髄液が産生されます。そして、脈絡叢から循環して上矢状(じょうしじょう)静脈(じょうみゃく)(どう)のくも(まく)顆粒(かりゅう)を通って吸収されます。自律神経のバランスが乱れるとそこの産生と吸収のどちらかの働きの調節が乱れているので減少したり、溜まったりしているのではと考えていますので、ブラッドパッチ療法を行っていない治療院が「脳脊髄液減少症の方来てください」と掲げていることについては一理あると思っています。しかし、それを掲げているところの治療法は様々ですので、悩んでいる方々は正しい情報をきちんと見分けないといけません。

まとめ

脳脊髄液減少症と診断されて、どこに行ってもなかなか改善しないという方は脳脊髄液のことばかりにとらわれないで、異なる視点から考えてみることも大事だと思います。

ふわふわするめまいでお困りならスマイルお悩み相談室のトップへ戻る

PAGE TOP